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6月7日、JR東海が今月から「乗務中の水分補給について報告を不要にした」との報道がなされた。ネットでは「運転士は自由に水も飲めないのか」という同情の声。また、報告事項については、これまで乗客からの苦情の有無も必要とされていた。これも「乗客の方がクレーマーだ。そんな声を真に受けたJR東海もひどい」という論調も見られた。
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この件についてJR東海の広報に確認したところ、報道内容は事実という。また、水を飲むルールそのものを変更したわけではなく、報告を不要としただけ。今までもこれからも、走行中は飲めない。列車の操作機器から手を離してしまうからだ。これは私たちがクルマを運転するときと同じ。そして、今までもこれからも、運転していない間は飲める。そこから先の乗務終了後の処理が変更点だ。業務報告書を提出する際に、チェック項目の下に2行から3行の記述スペースがある。そこに先月までは「○時○分、□□駅で飲水。乗客苦情無し」などと書く義務があった。それが今月から不要になった。
もう1つ質問してみた。
「この決まりはJR東海の発足時からでしょうか」
「いや……いつからという明確な時期は分かっていません」
「国鉄時代からの慣習ではありませんか」
「何とも言えないです」
旧規則が始まった明確な時期が分からない。ということは、給水が原因で大事故が起きたという記録もないわけだ。運転士の給水がきっかけで、乗客から大きなクレームが入り問題になったわけではない、ともいえる。
●過去の恩讐が締め付けの原因か?
私が「国鉄時代から……」と引き合いに出した理由は、JR職員に対する窮屈なルールが、国鉄時代の悪しき慣習に由来したのではないか、と思ったからだ。
「運転士」「飲む」というキーワードで連想する列車事故がある。1982年3月の寝台特急「紀伊」脱線事故だ。
紀伊は東京発紀伊勝浦行き。名古屋駅で電気機関車からディーゼル機関車に付け替える必要があった。そのディーゼル機関車がスピードを出し過ぎて客車に激突した。幸いにも死者はなかった。原因は運転士の居眠り運転で、業務前の仮眠休憩中に飲酒していた。当時は大赤字の国鉄の再建問題と、労使関係の悪化、国鉄職員のモラル低下が盛んに報じられた時期だった。
その約2年半後の1984年10月に、寝台特急「富士」脱線事故が起きる。山陽本線の西明石駅構内で、当時の鉄道ファンに大人気だったブルートレイン・富士が脱線した。列車は傾き、客車の側面がホームに激突し、ごっそりとえぐり取られた。その側面は通路側だったため、幸いにも死者はなかった。この事故の原因は飲酒運転そのもの。業務開始前の食事中に飲酒していた。
前述の紀伊の事故以降、国鉄は国から不信感をもたれ、報道からも責め立てられた。マスコミの国鉄職員叩きが始まり、国鉄側は対策に躍起となった。例えば、東京駅で態度が悪いとされた職員52人を処分した。しかしそれがすべて同じ組合だったとして、差別的な扱いを受けた労働者は反発。労使関係はますます悪化した。富士の事故は、そんなこう着状態の中で起きた。
そして、富士の事故で、当時の国鉄運転士のとんでもない習慣が明らかになった。夜行列車では運転士の飲酒が常態化しており、何と、運転士の詰め所にはカップ酒やビールの自動販売機まで設置されていた。これは新聞に写真付きで報じられ、国鉄ぐるみの規律の乱れが問題となった。富士の事故と同日、奇しくも運輸省(当時)は国鉄の分割民営化方針を正式に表明している。翌月には第二次中曽根内閣の改造が行われ、運輸大臣は分割民営化に消極的な細田吉蔵氏から積極派の山下徳夫氏に替わった。
●古い会社ほど慣習にとらわれる
当時の鉄道ファンが「青春18きっぷ」を手に、廃止されそうな赤字ローカル線を巡り、文字通り青春を謳歌していたころ、彼らを乗せる国鉄職員のモラル低下は最悪な事態となり、改革の大ナタが振るわれた。もし、現在もJRの現場職員がほかの仕事に比べて不合理な規則に縛られていたとしたら、それはこうした過去の綱紀粛正の慣習が残っているからかもしれない。酒を飲むな、誤解の恐れがあるから水も乗客から見えないところで。少し緩和して、飲んでも良いけど苦情がなかったか報告せよ、というような……。
しかし、この慣習を固持したために、運転士が水分不足で体調を崩すといった事件がたびたび起きた。そこでJR東海はやっと労働条件を見直し、水分補給の重要性を高くして、今回の“規制緩和”につながった。歴史のある職場ほど「昔やっていてうまくいったから、そのままでいい」という考えのお偉いさんが多い中、今回のJR東海の決断は評価できる。
体調管理、健康問題については、医療や科学の発達とともに変化している。私の子どものころは、スポーツの最中に水を飲んではいけないと教わった。お腹を壊すとか、身体を冷やして心臓に負担がかかるとか。しかし、今や補水は最重要視されている。マラソン大会では給水ポイントがある。夏の工事現場では「水を飲め、塩をなめろ」と声が掛かる。事務系の仕事もそうだ。お茶以外の甘い飲み物を持ち込むと、古株は良い顔をしなかった。しかし今は、甘かろうとしょっぱかろうと、水分補給の重要性が認知されている。時代は変わっているのだ。適切な対応が必要だ。
JRの発足から28年が経過した。国鉄からJRになり、社内の空気も変わっただろう。少なくとも乗客から見て、私が少年時代に見聞きしたような「親方日の丸」といった態度の職員は見掛けない。ほかのサービス業と同等かそれ以上の接客になっていると思う。この機会に、職場にはびこる慣習を総点検して、働く人の健康を重視したルールを作ったほうがいい。特に鉄道は人の命を乗せる仕事だ。職員の心身の健康が安全維持につながる。
JR東海の決断を他山の石として、私たちの仕事のやり方、健康管理法も見直そう。
[杉山淳一,ITmedia]
8月9日(日)東京・ディファ有明で開催される『PANCRASE 269』の追加対戦カードが発表された。
2013年10月のデビュー以来、8戦全勝(4KO)の新生・佐藤天 (TRIBE TOKYO M.M.A)が上位ランカーに挑む。佐藤は現在パンクラス・ウェルター級7位。今回は同級4位・高木健太(リバーサルジム川口REDIPS)と対戦。
佐藤は柔道出身で、2013年10月の『TRIBE TOKYO FIGHT』でプロデビュー。2014年パンクラスネオブラッド・トーナメント(新人王トーナメント)ウェルター級優勝の実績を持ち、外国人にも勝利。今年5月にはDEEPに参戦し、ベテランの九十九優作を1Rにヒジ打ちでTKOに葬った。
対する高木は5月大会でKO勝ち、強打はもちろんヒジ打ちを得意とする。王者レッツ豪太挑戦へ一歩近付くのはどっちだ。
<追加決定カード>
▼ウェルター級 5分3R
高木健太(リバーサルジム川口REDIPS/パンクラス・ウェルター級4位)
vs
佐藤 天(TRIBE TOKYO M.M.A/パンクラス・ウェルター級7位)